眼瞼下垂

眼瞼とは、まぶたのことです。眼瞼下垂は、上まぶたが垂れ下がり見えにくくなっている状態を指します。眼瞼下垂の原因には、加齢やコンタクトレンズの長期間の使用、目をよくこする、生まれつきなどが挙げられます。上まぶたを持ち上げる「眼瞼挙筋」という筋肉が弱くなったり、「挙筋腱膜」という腱膜が伸びたり損傷したりすることで症状が出ます。眼瞼下垂を改善する方法は、手術治療が基本となります。

眼瞼下垂の手術は下記のような方に向いています。
・目の開きや目つきをよくしたい
・眠そうな目を改善したい
・黒目を大きく見せたい
・目を開こうとして額にシワが寄る
・頭痛や肩こりに悩まされている
・額のボトックス注射後にまぶたが重くなった

眼瞼下垂によって生活に支障が出ている場合はもちろんのこと、目をよりパッチリさせたい、目の開きの左右差整えたいなど、見た目を改善する目的でも広く受けられている手術です。

重度の場合は保険適用になることも

【イラスト:眼瞼下垂の重症度】



眼瞼下垂の症状が重く、生活に支障が出ている場合は、保険適用で手術を受けることができます。ただし、保険適用では定められた範囲でしか治療を行えないため、二重幅の調整や左右差の改善、他の手術との組み合わせなどはできないことがあります。

自由診療であれば、機能を改善するだけではなく、二重のデザインや開き具合を細かく調整でき、見た目の美しさにこだわることができます。保険適用内の治療で目の開きが良くなっても、好みの目元に仕上がらずコンプレックスになってしまう例も見られます。そのため、カウンセリングでは一人ひとりの症状や理想の仕上がり、顔全体のバランスまで踏まえて適した方法を提案します。

眼瞼下垂の手術の流れ

眼瞼下垂の主な手術の方法は「挙筋腱膜前転術」です。挙筋腱膜が正常に機能するように治す手術です。

①局所麻酔
手術は主に局所麻酔で行います。痛みを感じないように、しっかり効いているか確認してから行います。

②二重のラインで切開
希望された二重ラインで切開し、余分な皮膚や脂肪がある場合は取り除きます。

③眼窩隔膜の下にある挙筋腱膜を同定し、付着部位や厚さ、動き方など機能面を確認
必要に応じて眼窩隔膜を切開し、瞼板から挙筋腱膜を切り離して引き出します。

④挙筋腱膜を前転させて瞼板に固定
前方に引き出した挙筋腱膜を適切な位置で瞼板に縫い付け固定します。この状態で目を開けていただき、どの程度目の開き具合が改善したかを確認します。場合によっては患者様に起き上がっていただき、座った状態で目の形や左右差を確認します。

⑤傷口の縫合
目の開き具合、形を確認したら最後にまぶたを丁寧に縫い合わせて終了です。手術は両目で40~60分程度で終わります。

●他の術式を選択する場合について
先天性眼瞼下垂の場合は、手術の方法が大きく分けて2つあり、ひとつは「挙筋腱膜前転術」です。もうひとつの方法は、まぶたを挙げる力が非常に弱い場合に行う「前頭筋つりあげ術」です。これは患者様の太ももや側頭部の筋肉を覆っている薄い膜(筋膜)を採取し、おでこの筋肉を瞼板というまつげの近くにある硬い組織に固定することで目をつり上げる方法です。

また、患者様の中には目の筋肉や腱膜に異常はなく、皮膚のたるみで目の開きが悪くなっている方もいます。そのような場合は、眉毛の上や下、額の生え際などを切開して余分な皮膚を切除する手術を提案することもあります。

術後の注意点

●眼瞼下垂の手術で起こりうること
術後に赤みや腫れ、内出血、感染、左右差、後戻り、ドライアイなどが生じる可能性があります。手術当日は腫れがでるため、メガネやサングラスをご持参ください。

腫れが引くまでは二重幅が広すぎると感じるかもしれませんが、数週間ほど経つと希望されたデザインに落ち着いていきます。目元の傷跡は、3〜6か月ほどで徐々に薄く目立たなくなっていきます。

●日常生活における注意点
シャワーは手術当日から可能ですが、洗顔は翌日からにしてください。飲酒や運動、入浴・サウナなどの血行が良くなる行為は、1週間は控えましょう。目元のメイクやコンタクトレンズの使用は、1週間後に抜糸を終えてから可能になります。

目元の腫れやむくみを防ぐ方法として、術後は患部を冷やしてください。腫れを抑える内服薬もご用意していますので、ご相談ください。涙が出るときは、拭き取りの際に擦らないように気をつけましょう。また、切開部分にアルコール消毒をしてしまうと傷の治りが悪くなるため控えてください。

CZEN GINZA CLINICの眼瞼下垂の手術へのこだわり

●日本形成外科学会専門医のドクターが担当
当院は「真正かつ良質な医療」を提供するため、日本形成外科学会専門医の資格を持つドクターのみが手術を担当しています。形成外科領域で目元のケガや機能異常などを治療してきた経験を活かし、審美性と機能性のどちらも追求することが可能です。

診察からアフターケアまで確かな知識と経験のある専門医が対応するため、万が一トラブルが起きた際も迅速な処置を受けられます。

●目を閉じても違和感のない美しい仕上がりを追求
当院では「素顔でもわからないほどに美しい傷跡」を追求してきた形成外科専門医が丁寧に細やかに縫合を行います。使用する針や糸も厳選し、傷跡が早く目立たなくなるように配慮しています。

目は顔の印象に大きく影響するため、どのような表情にも自信が持てるように細心の注意を払って手術します。

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